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2013 / 5 / 30

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東京新聞に「【探訪 都の企業】日本システム企画」記事について質問したのだけれど……

by ayumu

5月25日の東京新聞朝刊一面に、「【探訪 都の企業】<水のインフラ編>【上】英王室信頼の透明度 日本システム企画(渋谷区)」という記事が掲載されていた。
現時点では、東京新聞のサイトにも掲載されている。
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/kigyou/news/130525.html

この記事について、以下のような質問を東京新聞のウェブから送った。

25日の一面に掲載された「探訪 都の企業・日本システム企画」について、質問があります。

記事にある以下の点について、これらは日本システム企画が主張していることと存じますが、貴紙では当企業以外からも事実の確認をとられているのでしょうか。そうであれば、その確認先と内容をご教示願いたいと存じます。

1) 記事にある、この装置のしくみの説明は、科学的に正しいものでしょうか。
2) 「学会で科学的に効果が立証」とありますが、それは何の学会でしょうか。また「立証された」とはどのような形ででしょうか。
3) 「国土交通省に…認定」とありますが、それはどのような認定でしょうか。
4) バッキンガム宮殿に装置が取り付けられたのは事実なのでしょうか。またそれは「英王室」が「信頼」した結果なのでしょうか。

朝8:20に送信した質問に対し、14:36にはメールでご回答いただけた。
ただ、こちらが番号を振っているのにその順番でのお答えではなかったので、対応させて「東京新聞読者応答室」からの回答の内容を書くと以下のとおり。

1) 装置の仕組みについては、直接日本システム企画にお問い合わせいただきたい
2) 2003年の防錆学会の国際会議で論文を発表、2005年に日本防錆技術協会で論文を発表
3) 国交省の関東整備局NETISで2011年認定を受け、登録番号はKT-1000072-A
4) イギリスでは詐欺商品を販売した場合は刑事罰を受けるため、装置がつけられているということは信頼に値したと判断されたのではないか

これにさらに疑問があったので、次のように返信(回答をもらったメールアドレス宛、28日 20:56)した。

「東京新聞で分かっている範囲でお答え」いただいたとのことですが、私の質問はすべて記事に書かれていた内容についてお尋ねしたものですので、貴紙がご存知の範囲であると認識しています。

ご回答が私の質問に対応した形ではなかったので、勝手ながら順番を変えさせていただき、QAを対応させた上で(引用注:この部分は上記にあるので下記では省略)、個々について再度お尋ねします。

1)
記事には図もつけてしくみを説明されています。その内容についての貴紙の判断をお尋ねしています。
直接の問い合わせを、ということは「日本システム企画が主張しているそのままを書いた」のであり「科学的に正しいかどうか判断していない」もしくは「正しいかどうかわからない」という意味でしょうか。

2)
これは日本システム企画がそのように発表しているそのままですが、国際会議での「発表」、ならびに防錆技術協会の月刊技術誌に論文を掲載すること、つまり「発表」が、イコール「学会での科学的な立証」であると貴紙では判断されている、ということでしょうか。
当該会議ならびに技術誌は発表・掲載前にその技術の効果を確認しているということでしょうか。

3)
NETISのサイトを拝見したところ、「注意事項」のところに掲載情報について、

① NETIS掲載情報は、当該技術に関する証明、認証その他何ら技術の裏付けを行うものではなく、新技術活用に当たっての参考情報といった性格のものであること。
② 特に、申請情報は、技術開発者からの申請に基づく情報であり、その内容について、国土交通省及び評価会議(整備局等)が評価等を行っているものではないこと。

とあります。
またFAQには

Q:申請技術がNETISに掲載されたことで、国土交通省のお墨付きを得たと考えてよいですか。
A:NETIS掲載情報は、新技術活用に当たっての参考情報といった性格のものです。
登録が完了したからといって、当該技術に関して証明、認証するものではありません。

とあります。
さらに、当該技術は「事後評価未実施技術」になっています。
すなわち、単に開発者側が申請登録しただけであり、なんら「認定」も評価もしていないと明示されています。
貴紙ではこれを「国交省に認定を受けた」と判断されているということでしょうか。
なお、登録番号は正しくは「KT-100072-A」でした。

4)
質問にお答えいただいていないのですが、「装置がつけられているということは」の前提が事実なのかどうかを確認させてください。
また「信頼」したのが「英王室」だという根拠もわかりません。英王室のしくみを知らないのですが、Wikipediaの「御用達」の項によれば「王族個々人がそれぞれ気に入った製品の生産者に対して、王室から御用達リストに加える申し出が出される」とのことなので、日本システム企画が英王室の御用達になっているということなんでしょうか。

これに対して今日(15:22)回答をいただいたが、そのメールの内容は、東京新聞は専門的な調査機関でないので、取材で得て紙面に掲載した以上の情報は正確にお答えできかねる、日本システム企画や専門機関に問い合わせしてほしいというものであった。

そして、貴重なご意見は今後の参考にさせていただくというご挨拶をいただいたのみ。9行のメール。
「木で鼻をくくったよう」という慣用句が頭をよぎった。

この記事、25日には署名がないのだが、翌日の「<水のインフラ編>【下】」の最後に「(この連載は岸本拓也が担当しました)」とある。

岸本拓也氏は東京新聞の記者であろうが、検索すると原発、シェールガスなどエネルギー関連の記事やTPPの記事も書いておられるようだ。

この手の記事について、ぼくは東京新聞の姿勢や取材能力をけっこう信頼しているのだけれど、上記のような回答内容や、記事の根拠についての質問であるにもかかわらず答えてもらえないということからすると、この記事の信頼性だけでなく、他の記事の信頼性も疑わざるを得なくなる。
現時点でそのような疑いをもっているわけではないけれど、対応にはかなりがっかりした、というのが正直なところだ。なぜ答えてもらえないんだろう。

とはいえ、市民に寄り添ったジャーナリズムを実践しておられる東京新聞、ひきつづき応援していますよ。

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