まさに魔法の映像。『パコと魔法の絵本』
びっくりした。
それなりに期待してはいたものの、これほどとは。
スキのない脚本が、すばらしい美術を舞台に、役者たちの大胆な演技によってまとめられて、見事な映画に結実。
笑わらせれたり、泣かされたり……というより、「笑いながら泣く」ということをさせられてしまいました。
クライマックスの、現実と劇と絵本の世界が交錯する映像の華々しい展開、そしてさらには、それもまた語られている過去の話であるという四重構造。
素っ頓狂な登場人物たち。現実離れしているようにみえるそのことこそが、それぞれの人生の背景を物語る魅力。
その、舞台で培われた見事な脚本に加えて、リアル映像とCGのわくわくするような交錯。
いやほんとうに面白かった。これこそ映画。こういうの大好きです。