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2008 / 12 / 30

レオナール・フジタ

by ayumu

上野で『レオナール・フジタ展』を見る。
一昨年の『藤田嗣治展』を見逃してしまっていたので、今度こそと。
藤田嗣治の描く絵に初めて接したのは、中学か高校の頃、エコールド・パリの作家の作品を集めた展覧会ででした。以来、かなり好きな部類に入る作家なのですが、まとまって作品を見ることのできる機会は多くないため、とても楽しみでした。
芸術の真価は作品そのものにあると思うので、ぼくの場合事前に情報をあまり入れません。というより、努力して入れないようにしているかも。作品そのものに、作品だけに、できるだけ直に接したいのです。これは絵でも映画でも小説でも同じ。
もちろん作家の生き方や考え方に興味を持ち、それで調べたり読んだりすることはよくあります。でもそのようにして得る生き方や考え方がすばらしいことと、作品がすばらしいことはまた別。尊敬する生き方をする人がすばらしい作品を生み出すとは限らないし、その逆もあります。
だから作品をじっくり見る前に、評価の雑音となってしまうような作家の情報を入れることはあまりしないし、ましてや作品そのものの情報を入れることはほとんどしません。

そんなわけで、今回も「なんで『藤田嗣治展』じゃなくて『レオナール・フジタ』なんだろうなーという基本的な部分で無知なまま都美術館に向かったのでした。

結果、藤田嗣治からレオナール・フジタに至る作品群によって、彼の生涯を端的に、しかし奥深く見せてくれるよい展覧会でした。
何十年もカンバスが巻かれたまま眠っていた、本邦初公開の大作には圧倒されました。

終の棲家は、今は歴史的記念物として保存されているそう。いつか行ってみたい。

どんな場所なのか、Google Mapで検索すると、田園地帯、森の端に位置しているよう。たぶんこの航空写真[google]の中央にある小さなおうちです。

そして最期に精力を注いで建てた「平和の歳暮礼拝堂」はここ[google]。

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