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2009 / 1 / 12

フォントを思う

by ayumu

この所、フォントに関する本をたて続けに買って、読んだり眺めたりしながらわくわくしています。

ぼくがフォントというものに興味を持ちはじめたのは中学のときで、ロットリングやカリグラフィー専用のペンをお小遣い貯めて買い、レタリングやタイポグラフィー、カリグラフィのまねごとをしてみたものでした。
文字そのものの持つ美しさと、それを細心の注意でならべることによってこそ伝えることのできるなにものかに、まがりなりにもひきつけられました。

日本語の書体を強く意識したのは、図書館で借りて読んだ『新技法シリーズ 文字をつくる』(美術出版社)からではないかと思います。ナール生みの親、中村征宏氏による書体デザインの話がすごく面白く、デザインのなんたるかを知るひとつのきっかけだったかもしれません。
しかし、こんな魅力的な本も今や絶版。なんとも惜しい。(新技法シリーズには他にもいい本が何冊もあったんですが……時代に合わなくなったものもあると思うけど、選別してでも復刊してほしい)

後に、Macをはじめて触ったとき、プロポーショナルで美しい欧字が画面に表示され、さらにそれがそのまま印刷されることへの驚きとうれしさを感じたのはそのような体験があったこそでしょうね。
であるがゆえに、初期のMacの日本語の扱いや、美しくない日本語DTPはまったく好きではありませんでした。

写研のフォントがいまだに使えないのは実に残念なことですけれど、しかし日本語フォントも質の非常に高いフォントが作られるようになり、InDesignによって高度な文字組みが可能になって、隔世の感があります。

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