Skip to content

Posts from the ‘デザイン・情報・テクノロジー’ Category

8
11月

作る楽しみ触れる楽しみ

Make: Tokyo Meeting 02」に行ってきました。

前回の01はうちのわりと近所だったので気軽に行けたんですが、今回は多摩美だったのでどうしようかと思っていたのだけれど、前回の倍の出展者ということで、やっぱり行くしかない……と。

「ものづくり」ということの楽しさを、今の時代ならではの楽しみ方で、存分に楽しんでいる人たちがいて、その人たちが作ったものを直に見たりさわったりする、これもまた楽しい。

画面の上の「つくり」に毎日携わっている自分としては、リアルなモノの「つくり」には、実にワクワクするものがあります。

今回はArduino(アルディーノと読む、ということがようやくわかった)の初心者ワークショップに参加したくて、朝一で行って申し込み。出たばかりのArduinoの解説本『Making Things Talk』を監訳された小林茂さんから、Arduinoのイロハを教えていただきました。

コンピュータとセンサを使って何かを制御する、というのは、以前はちょっと敷居が高かったのだけれど、Arduinoなどのオープンソースハードウェアが日本でも安価に手に入るようになり、ここ1〜2年でものすごく面白いことになってきました。ネットに情報があふれているとはいえ、でもやっぱりハードだし、実物を目の前にして、その場で話を聞く機会があるのは、よかったです。会場でArduinoも購入したし、さて何作ろっかなー。

展示で眼をひいたのは、ふたつの自作プラネタリウム。

ひとつは01で見逃した、工房ヒゲキタさんの、6000個の穴をあけたボウルを二つくっつけて中に豆電球をいれた、まあまさに手作りのプラネタリウム。星の解説のあとは、赤青のセロハンの眼鏡で見る3D映像、これも手作り感満載なんだけど、でも3D! 特に、投影されたオブジェクトの中に自分が入るという3D感覚はドームでの投影ならでは。しかもあんな簡単なしくみで見事に3Dに見えるというところがおもしろい。お話もおもしろかったです。あれは子どもも楽しいだろうな。

もうひとつも手作りのプラネタリウムながら、3年の歳月と200万のバイト代をつぎ込んで東工大の工藤裕さんがつくった、24個のレンズを持つ本格的なプラネタリウム。これのために旋盤もボール盤も用意して寝る場所もないという話でしたが、すごいねえ。ちなみに天の川もひとつひとつの星にちゃんとなっているそうで、総計200万個の星。なので星1個1円。ブログによるともう卒業なので今回が見納めかもと……見れてよかったー。しかし北極点から真上を見た映像だったので、「今日の夜空とか見れないんですか」とお聞きしたらパソコンで動かしてくれたものの数値入力を誤ったとかで回る回る(笑)。北極星も回ってしまうところがおかしかったです。

ふたつのプラネタリウムは対照的で、ヒゲキタさんはローテクながらプレゼンテーションが面白く、工藤さんのほうはプレゼンテーションは特にないながら、作ったそのモノがすごすぎ。

そのほか会場の展示でおもしろかったもの……。

日本惑星連盟会員のぼく的に「いい! 欲しい!」と思ったのは乙幡啓子さんの「アレシボ・マフラー」。マジで欲しい。(乙幡さんブログ「火星航空」)

完全に機械的な動作で計算を実行する機械。「伊藤技術研究所。」の全加算器物理モデル。造形が美しい。むかしのコリントゲームみたいな木造りで、玉が落ちて計算する。

飯沢 未央さんのお散歩する心臓と、負荷増大で肥大するコンピュータ内臓(内蔵ではなく)。

iPhoneでコントロールするラジコン。傾けて前後の進行と左右への回転を操作。すぐに慣れて簡単に運転できました。

前回も思ったんですが、制御してるコンピュータでけっこうMacが多くて意外な感じです。印象的には半数ちかくMacだったんじゃないかな。Windows動かしているのかとおもったけどみなMac OSでしたし。

それからニキシー管の時計がいくつか。こないだ見直した『2001年』の月着陸船のコックピットに、(1968年当時で)未来的な多目的ディスプレイのそばに、ニキシー管の表示があってちょっとおもしろかったのですが、ニキシー管の時計はちょっと欲しいかも。

ワークショップとぶつかってYukaRittyのパフォーマンスが見れなかったのが残念。マネキン抱えて歩く姿は拝見したのですが。

いまどき、ものづくりするひとたちはみな自分のページがあるので、そちらを紹介かたがた、写真もそちらにあるものを見ていただいたほうがよさそうなので興味があるものは参照してください。

やっぱりものづくりはおもしろい。次回、03も楽しみ。

おまけ。

多摩美図書館は美しい建物ですね。ところでその入り口は、アフォーダンスの教科書に載っていそうなドア(の取っ手)でした。

押すか引くかが一目瞭然

一本の木で、緑から濃い赤へのみごとなグラデーションを見せていたアメリカフウ。キャンパスはきれいな秋模様。

7
11月

リトルビッグプラネット世界のみごとな統一

ひさびさにこれはやらなくては!とおもえたゲームがでた。
この前に買ったゲームが何だったかまったく思い出せないほど、ここしばらく家庭用ゲーム機から遠ざかっていた。たぶんWii fitが最後? あれもゲームという感じではないので、その前は何だっけな……。
こういうゲームらしいゲームを買ったのは数年ぶりかも。

コマーシャルを見ただけで惹きつけられ、ましてやハードごと買わせる力のある作品はそうそうあるものではない。
そう、うちにはプレステ3はなかったので、先週末にセット購入。プレステ3なんてまったく買う予定なかったのに。

で、まだプレステの設置とあわせても数時間しかやっていないのだけれど、いや〜、楽しい。

とりあえずやってみて感心した点。

画面上のオブジェクトを指し示すポインタが、キャラクターの扱うロープになっている。これはうまい。

ゲーム機のジョイスティックで動かすポインタ(パソコンの矢印カーソルね)は、マウスを使う場合と異なって、いわばリモコンで操作しているようなものです。マウスでポインタを操作する場合は操作距離や動かす速さが、ポインタの移動距離や早さに直結しているので、指を動かしているのと同じように直接操作感を得られますが、ジョイスティックでのポインタ操作で制御しているのは方向と、動かす時間だけ。間接的に、いわば「あっちの方向に動け」という命令をして動かしているのです。(ThinkPadパソコンのキーボードにあるトラックポイントなども同様ですね)

だから、一般のゲームではキャラクターを操作しているときとゲームのコマンドを呼び出したりするときとは、別のモードにいるのが普通なんだけど、リトルビッグプラネットでは、ポインタをキャラクタ自身がロープで間接的に操作している(ように見える)ために、間接操作であることこそが自然、というようになっている。コントローラーでオブジェクトを指し示すのは、ロープでオブジェクトを捕まえるという形になるので、間接操作であることをそのまま活かした表現になっている。

このインターフェースはお見事。やっていることは一般的なゲームと同じなんだけど、表現を変えることによって、ゲームシステムのコントロールを巧妙にゲームの世界の中に取り込んで、自然さと一体感を生み出しています。

世界観への統一という意味では、エンドロールならぬ、スタートスクロールもうまいねえ。制作者たちを写真で登場させ、その前をキャラクターに歩かせるなんて、なんて小粋な。

これは思ったとおり、かなりよくできた、学ぶところも多いゲームです。

ゆっくりじっくり遊んでいきたいと思います。

22
10月

折りたたみ式キーボードつきメモ機

キングジム、折りたたみ式キーボードを搭載した文庫本サイズのメモツール

http://journal.mycom.co.jp/news/2008/10/21/036

こっこれは……!

ちょっと前なら速攻で購入したと思うが……

いや、今でも欲しいか。

フルキーボード、というインターフェースがあるのとないのでは全然違うんだよなあ。iPhoneにBluetoothのキーボードがつながればいいのにと思うけれど、コンセプト的にそうはなりにくい。

しかし今時ほかの機能を廃し、入力に徹した作り、かなりいいと思う。

こういうのは、どうしてもいろんな機能をいれたくなるものですが、辞書だのネット接続だのを盛り込まず、しかもこのメモリ激安時代に、わずか16kバイトのテキストを6個保存できるだけ、という思い切りもすごい。
これは事務機メーカーならでは、かもしれません。

ATOKなので変換は問題なさそうだし、キーボードもカナがあるようなのでカナ入力もできそう。

あとはキーの配列がヘンなものになっているとかで、肝心のタッチタイプ入力がしにくい、ということがなければ、買ってしまいそう……。

久々に食指の動くガジェットです。

24
9月

家電のウェブサイト

冷蔵庫と洗濯機を買い替えることになり、相棒とすったもんだしながら選びました。

いまどき、ウェブで必要な情報はほとんど得られるだろうと思ったのですが……

ひょっとして、どこのメーカーもまだ、「家電を選ぶ顧客層=ウェブでは情報を探さない人たち」、なんて思っているんだろうか。

そんなはずはないのだけれど、でもどのサイトも、そう思うのが自然に見える状況でありました。
こちらが必要と思う情報を得るために相当探しまわらなければならなかったり、そのあげく結局得られなかったり、ということのほうが、普通でした。

ウェブの初期のころ、やはり何か家電を買うためにサイトを見て回ったとき、まだまだ情報がちゃんと載っていないことにがっかりし、でもたぶん早晩充分な情報が掲載されるようになるだろうし、そう遠くないうちにはセマンティックな(当時はそういう言葉を知らなかったけれど)ページの作りになって、各社の商品情報を容易に比較できるようになるべきだし、そうなるのだろう……と考えた覚えがあります。

しかしそういう状況にはまだほど遠い。

顧客としてみたときの印象としては、5年以上前のそのときとあまり変わっていません。

セマンティックウェブとまで言わないまでも、もう少し、顧客が何をどのように探すのかという視点から、情報の内容と整理と見せ方を考えていただきたいなあと思うばかりです。

少なくとも次のことは必要かと。

  • 現行のすべてのパンフレットのPDF掲載
  • 現行機種の機能別の比較
  • 希望小売価格

現行機種とは、店頭にある製品。新製品が出ても一世代前はまだ市場に残っていてしばらくは買えたりするので。